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論文

Effective removal of selenite and selenate ions from aqueous solution by barite

徳永 紘平*; 高橋 嘉夫*

Environmental Science & Technology, 51(16), p.9194 - 9201, 2017/08

 被引用回数:45 パーセンタイル:83.05(Engineering, Environmental)

バライト(重晶石, BaSO$$_{4}$$)は、溶解度が低く、安定性が非常に高い鉱物であり、周囲の環境が変化しても元素を保持し続けるため、有害元素を安定に隔離する鉱物として非常に有用である。本論文では、対象元素として、高い毒性を持ち、選択的な除去が難しく、有効な処理処分技術が乏しいセレンのオキソアニオン(セレン酸: SeO$$_{4}$$$$^{2-}$$,亜セレン酸: SeO$$_{3}$$$$^{2-}$$)に対して実験を行い、これらの元素の共沈過程を分子レベルで明らかにすることで、溶液中からこれらの元素を効率的に除去するための条件を最適化した。実験の結果、バライトへの亜セレン酸の分配には、鉱物表面への微量元素の吸着のしやすさ(=1化学的な親和性)と鉱物構造内での安定性(=2構造規制)の2つが、またセレン酸の分配には構造規制のみがそれぞれ強く働くことが示され、これらの条件を調整することで溶液からの80%以上の除去がセレン酸、亜セレン酸ともに達成された。

論文

X-ray diffraction measurements for expanded fluid Se using synchrotron radiation up to the dense vapor region

乾 雅祝*; Hong, X.*; 松坂 鉄矢*; 石川 大介*; Kazi, M. H.*; 田村 剛三郎*; 舟越 賢一*; 内海 渉

Journal of Non-Crystalline Solids, 312-314, p.274 - 278, 2002/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:30.84(Materials Science, Ceramics)

超臨界状態のセレンの構造を液体から高密度蒸気領域にいたる広い温度圧力範囲で、放射光によるX線回折測定の手段により測定した。この実験のため、新しい高圧容器が設計され、それによりX線回折データの質が大幅に上昇し、構造因子の精度が増した。測定は半導体-金属転移の起こる800bar, 600-1500$$^{circ}$$C領域をカバーし、また1650$$^{circ}$$C, 300-441barの高密度蒸気の構造因子が初めて決定された。

報告書

セメント系材料に対する核種の収着データベースの整備

加藤 大生*; 嶺 達也*; 三原 守弘; 大井 貴夫; 本田 明

JNC TN8400 2001-029, 63 Pages, 2002/01

JNC-TN8400-2001-029.pdf:1.81MB

TRU廃棄物の処分システムにはセメント系材料の使用が考えられている。セメント系材料には収着により核種の移行を遅延させる機能が期待されている。このため、TRU廃棄物の処分システムの評価においては、セメント系材料に対する核種の分配係数Kd が重要なパラメータとなる。セメント系材料に対する核種の収着に関する研究は、国内外で数多く報告されている。したがって、既存の知見を整理し、核種の分配係数を把握しておく必要がある。本報告では、性能評価上重要となるC, Cl, Ni, Se, Sr, Zr, Nb, Mo, Tc, Sn, I, Cs, Sm, Pb, Ra, Ac, Th, Pa, U,Np, Pu, Am, Cm 等の元素を対象として、セメント系材料に対する分配係数を文献及び内部実験結果から抽出・整理し、収着データベース(SDB)としてまとめた。SDB 整備の過程で、Se, Tc, Pa, U, Pu, Np 等といった実験雰囲気や酸化還元電位により化学形態が変化すると考えられる元素について、実験雰囲気が制御された条件で得られた分配係数はいくらかあるももの、酸化還元電位が制御された条件で得られた分配係数はほとんどないことを把握した。また、Se, Mo, Sm, Cm, Ac の分配係数がこれまで測定されていないことが分かった。これらの元素のうち、Se及びMo について、OPC(普通ポルトランドセメント)に対する分配係数をバッチ収着実験により取得し、SDB に反映した。

論文

XAFS study on liquid selenium under high pressure

片山 芳則

Journal of Synchrotron Radiation, 8(Part2), p.182 - 185, 2001/03

最近、同一液体における異なった構造の存在の可能性が関心を集めている。二つの異なる液体構造間の急激な変化を調べるにはその場観察の手法が欠かせない。X線吸収微細構造(XAFS)の高温高圧下への適用は、このような研究に対する新しい手法の一つとなる。われわれは液体セレンのXAFSを圧力10GPaまで、温度1000K以上まで測定することに成功した。液体セレンは常圧では半導体であるが、高圧では、ある境界で半導体金属転移を起こす。この境界は約3.6GPaで液体-液体-固体三重点を持つと報告されている。われわれは、この圧力以上では、EXAFS振動が融解に伴い大きく減少するのに対して、それ以下の圧力では融解してもあまり変化しないことを見いだした。低圧の温度変化でも、同様の異常が見られた。この結果は、この転移に、共有結合が弱くなったり切れたりするような構造変化が伴うことを示している。

論文

X-ray diffraction study on structural change in liquid selenium under high pressure

片山 芳則; 水谷 剛; 内海 渉; 下村 理; 辻 和彦*

Physica Status Solidi (B), 223(2), p.401 - 404, 2001/01

 被引用回数:18 パーセンタイル:66.81(Physics, Condensed Matter)

液体セレンは常圧では鎖状分子からなる半導体である。以前の高圧下でのX線回折実験によって、8.4GPaでの液体セレンの構造は常圧での液体テルルの構造に似ていることがわかった。液体テルルは金属であることから、この結果は液体セレンが高圧下で金属になることを示唆している。事実、液体セレンの電気伝導度が高圧下で急激に下がることが最近報告された。この半導体金属転移と構造変化の関係を調べるために、転移の境界線付近でのX線回折実験をSPring-8の原研材料科学ビームラインを用いて行った。その結果、液体セレンの2.2GPaでの構造因子は常圧のものと似ているが、3.5GPa以上では第1ピークと第2ピークの強度比が逆転していくことがわかった。この強度比の逆転は約4GPaで温度を上げたときにも観察された。これらの結果は、半導体金属転移が構造の変化を伴うことを示している。

論文

The Solubility of metallic selenium under anoxic conditions

飯田 芳久; 山口 徹治; 中山 真一; 中島 知子*; 坂本 義昭

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.663, p.1143 - 1149, 2001/00

セレン-79は、放射性廃棄物地層処分の安全評価において重要な核種である。地下水中のセレン濃度は、セレン又はセレン化合物の溶解度によって制限されると期待されており、溶解度が安全評価上重要な因子となっている。そのため、アルゴンガス循環グローブボックスを用いて、低酸素濃度環境下での金属セレンの溶解度を測定した。試験後の試験液中のセレン濃度は、既存の熱力学データから予想される溶解度よりも高かった。また、測定されたセレン濃度, pH, Eh及び酸化数分析の結果から溶存化学形と溶解反応を推定し、平衡定数を計算した。

論文

高圧XAFS

片山 芳則

放射光, 13(5), p.385 - 387, 2000/11

本解説では、高圧下でのXAFSについての一般的な情報を、放射光関係者に対して簡潔に紹介する。始めに、圧力を加えることによって物質の構造や性質がどのように変化するかということに簡単に触れた後、高圧XAFSのメリットやデメリットを高圧X線回折実験と比較して述べ特に単結晶X線回折実験が難しい高圧では、XAFSが粉末X線回折実験と相補的な手段であることを示す。次に、これまで高圧下でのXAFSに用いられてきたいくつかの高圧発生装置やXAFS実験方法について、それぞれ発生できる温度圧力範囲や特色などについてまとめる。それと同時に代表的な研究例を挙げる。最後にわれわれが最近SPring-8の放射光を用いて行った、高圧下での結晶及び液体セレンのXAFS測定データを紹介する。

報告書

MA及びLLFPのリサイクルによる高速炉サイクルでの平衡炉心の検討(II) -LLFPの元素分離による炉内閉じ込めの検討-

水谷 昭彦; 庄野 彰; 石川 真

JNC TN9400 2000-013, 66 Pages, 2000/02

JNC-TN9400-2000-013.pdf:1.97MB

これまで高速炉を中核とする核燃料リサイクルシステムにおける、自己完結型システムの炉心概念検討を行ってきた。このシステムは、自身の炉で生成されるMA(Minor Actinide)及びLLFP(Long-Lived Fission Product)をリサイクルし、炉内に閉じ込めることによってそれら核種の消滅をはかるというものであり、「平衡炉心」概念と呼ばれるものである。しかしながら、前回までの検討では、LLFPは同位体分離を仮定することによって炉心にリサイクルされており、同位体分離の技術的困難さも相まって、核燃料サイクルシステムの経済性という観点からは現実的な検討にはなっていない。本解析では、酸化物、窒化物、及び金属燃料に対して、LLFPの分離をこれまで仮定していた同位体分離から元素分離に変更して、「平衡炉心」概念の実現可能性を評価する。すなわち、これまで同位体分離を仮定して炉内に閉じ込めていた7つのLLFP核種(79Se,93Zr,99Tc,107Pd,126Sn,129I及び135Cs)のうち、どれだけの核種を元素分離により炉内に閉じ込めて「平衡炉心」を成立させることが可能であるか、核特性の観点より検討を行うものである。この報告書では、地層処分のリスク及びLLFPの炉内閉じ込め許容量、という2つの観点から、同位体分離及び元素分離を核種毎に組み合わせたさまざまなLLFP消滅の組み合わせに対して、平衡炉心の核特性評価を行う。抵抗係数の大きさから見積もられた地層処分リスクの観点から、そのリスクを負っている順にTc、I及びSeの3核種であれば元素分離によって、酸化物燃料炉心でも「平衡炉心」に閉じ込められる可能性がある。他方、LLFPを可能な限り炉内に閉じ込めるという観点からは、Pd及びZrを除く5核種のLLFP(Tc, I, Se, Sn及びCs)であれば窒化物燃料炉心を用いた場合において、核特性を損なわずに元素分離によって炉心に閉じ込めた「平衡炉心」成立の可能性がある。

報告書

多孔質岩盤を対象とした天然バリア中の核種移行解析

井尻 裕二; 澤田 淳; 坂本 和彦*; 亘 真吾; K.E.Web*; 中島 研吾*; 野邊 潤*

JNC TN8400 99-092, 91 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-092.pdf:6.62MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分における天然バリアの性能評価においては、我が国の岩盤を亀裂中の流れが支配的な亀裂性岩盤と岩石基質内の流れが支配的な多孔質岩盤に分類し、それぞれに対して亀裂ネットワークモデルを用いた核種移行評価手法と不均質連続体モデルを用いた核種移行評価手法を開発した。本書は、後者の多孔質岩盤モデルによる核種移行評価手法とその評価結果について報告するものである。多孔質岩盤モデルに関しては、東濃鉱山の新第三紀堆積岩で測定されたデータに基づいて不均質連続体モデルを構築し、核種移行解析を実施した結果、Se-79やCs-135が支配的な核種となることがわかった。多孔質岩盤モデルに対するパラメータの感度を評価するために1次元均質モデルを用いて感度解析を実施した結果、有効間隙率が解析結果に及ぼす影響は小さいのに対し、透水係数が結果に及ぼす影響は大きいことがわかった。また、岩種では泥質岩・凝灰質岩よりも砂質岩の方が、地下水では降水系地下水よりも海水系地下水の方が分配係数が小さく核種移行率が大きくなることがわかった。さらに、亀裂だけでなく岩石基質中の流れも有意な亀裂性岩盤と多孔質岩盤の特性を併せ持つ一部の新第三紀堆積岩に対して亀裂性岩盤モデルと多孔質岩盤モデルの重ね合わせにより評価を実施した結果、多孔質岩盤モデルよりも亀裂性岩盤モデルの方が保守的に評価されることがわかった。本書で得られた結果は、東濃鉱山の深度数10mから200m以浅のボーリング孔で得られたデータに基づいた結果であるため、実際の処分深度500mでは岩盤の透水性はさらに低くなり、核種移行率もさらに低減されると考えられる。

論文

放射光を利用した高温高圧下の液体の構造研究

片山 芳則

放射光, 12(5), p.375 - 383, 1999/11

大容量プレスとシンクロトロン放射光を組み合わせることにより、液体の構造を高温高圧下で研究することが、現在可能である。X線回折法に加え、EXAFSも高圧下の試料に対し現在適用可能である。われわれは、高圧下の密度測定の新しい方法も開発した。これらの方法は、液体セレンの半導体-金属転移に伴う構造変化の研究に用いられた。液体リンのX線回折研究は、リンに二つの特徴的な液体構造があることを明らかにした。

報告書

Acquisitions of effective diffusion coefficients (De) for Ni(II), Am(III), Sm(III) and Se(IV) in bentonite by through-diffusion method

佐藤 治夫

JNC TN8400 99-062, 16 Pages, 1999/10

JNC-TN8400-99-062.pdf:0.81MB

圧縮ベントナイト中でのイオン電荷の影響を定量的に評価するため、Ni$$^{2+}$$, Am$$^{3+}$$, Sm$$^{3+}$$ and SeO$$_{3}^{2-}$$の実効拡散係数(De)を拡散化学種の電荷をパラメータとして取得した。Ni$$^{2+}$$,Sm$$^{3+}$$に対しては、乾燥密度1.8 Mg$$cdot$$m$$^{-3}$$,pH5$$sim$$6の模擬間隙水条件にて透過拡散法により測定した。SeO$$_{3}^{2-}$$に対しては、乾燥密度l.8 Mg$$cdot$$m$$^{-3}$$,pH11の模擬間隙水条件にて測定した。Am$$^{3+}$$に対しては、陽イオン排除の効果を確認する目的で、乾燥密度0.8,1.4,1.8 Mg$$cdot$$m$$^{-3}$$,pH2の間隙水条件で測定した。測定では、Na型ベントナイト(クニゲルV1)を用いた。Amの測定においては、低pH領域で行うため、予め層間イオンのNa$$^{+}$$をH$$^{+}$$と置換したH型クニゲルV1を用いた。得られたDeは、Sm$$^{3+}$$$$>$$Ni$$^{2+}$$$$>$$Am$$^{3+}$$$$>$$ SeO$$_{3}^{2-}$$の順で小さくなった。得られたDeをこれまでに報告されているデータと比較した結果、Deは、Cs$$^{+}$$$$>$$Sm$$^{3+}$$$$>$$HTO$$>$$Ni$$^{2+}$$$$>$$陰イオン(I$$^{-}$$, Cl$$^{-}$$, CO$$_{3}^{2-}$$, SeO$$_{3}^{2-}$$ TcO$$_{4}^{-}$$, NpO$$_{2}$$CO$$_{3}^{-}$$, UO$$_{2}$$(CO$$_{3}$$)$$_{3}^{4-}$$)の順で小さくなり、陽イオン$$>$$HTO$$>$$陰イオンの傾向を示した。Am$$^{3+}$$のDeのみは陰イオンと同程度であった。Ni$$^{2+}$$のDeがHTOより小さかった原因は、Ni$$^{2+}$$の自由水中の拡散係数(Do)がHTOのそれの約1/3と遅いことによると考えられる。また、Am$$^{3+}$$のDeが陰イオンと同程度であった原因は、Am$$^{3+}$$のDoもHTOの約1/3であったこと、及び陽イオン排除によるベントナイト表面からの静電的反発によると考えられる。そこで、各イオンのDoで規格化して求めた形状因子(FF)で比較した結果、Sm$$^{3+}$$$$>$$Cs$$^{+}$$$$>$$Ni$$^{2+}$$$$>$$HTO$$>$$Am$$^{3+}$$$$>$$陰イオンの順で小さくなり、Cs$$^{+}$$,Ni$$^{2+}$$,Sm$$^{3+}$$に対しては表面拡散、Am$$^{3+}$$に対しては陽イオン排除、SeO$$_{3}^{2-}$$を含む陰イオンに対しては陰イオン排除の可能性が示された。FFの計算結果から、乾燥密度1.8 Mg$$cdot$$m$$^{-3}$$に対する表面拡散の程度は、HTOを基準としてSm$$^{3+}$$に対しては5倍程度、Cs$$^{+}$$に対しては3倍程度、Ni$$^{2+}$$に対しては1.3倍程度であった。また、同条件における陰イオン排除の程度は、TcO$$_{4}$$4$$^{-}$$で1/7程度、NpO$$_{2}$$CO$$_{3}^{-}$$で1/6程度、SeO$$_{3}^{2-}$$で1/5程度と見積もられた。

報告書

Measurements of Apparent Diffusion Coefficients (Da)for Ca(I), Ni(II)and Se(IV) in Bentonite with Silica Sand

佐藤 治夫

JNC TN8400 99-060, 12 Pages, 1999/10

JNC-TN8400-99-060.pdf:0.55MB

ベントナイト中の見掛けの拡散係数(Da)に及ぼす珪砂混合の影響を評価するため、Na型ベントナイト(クニゲルV1)を対象として、Cs(Cs+), Ni(Ni2+), Se(SeO332-)のDaを乾燥密度1.8Mg・m-3、珪砂混合率30wt%、室温の条件にてin-diffusion法により測定した。Cs及びNiについては大気雰囲気下で、また、酸化還元電位に敏感なSeについてはAr雰囲気の低酸素条件(酸素濃度0.1ppm未満)で測定した。その結果、Cs及びSeのDaには珪砂混合の影響は認められず、得られたDaは、これまでに報告されている珪砂が混合されていない系での値と同程度であった。一方、Niについては、珪砂混合系でのDaは混合されていない系での値より2桁小さい値が得られた。これまでに報告されているNiのDaは安定同位体のトレーサを用いて測定されており、本研究で用いたNi濃度よりかなり高い濃度のトレーサが使用された。さらに、クニゲルV1の主要粘土鉱物であるNaモンモリロナイトに対するNiの分配係数(Kd)は、Ni濃度の増加に伴って小さくなることが報告されている。このことから、珪砂混合系でのベントナイト中のNiのDaが大きく減少したのは、間隙水中でのNi濃度の違いによる収着の違いによるものと考えられる。

論文

X-ray diffraction measurements for expanded fluid-Se using synchrotron radiation

乾 雅祝*; 田村 剛三郎*; 大石 泰文*; 中祖 一朗*; 舟越 賢一*; 内海 渉

Journal of Non-Crystalline Solids, 250-252(Part2), p.519 - 524, 1999/08

SPring-8放射光をもちいて、超臨界状態のセレンのX線回折実験を1500$$^{circ}C$$,843気圧までの条件で行い、同物質の半導体-金属転移における構造変化を調べた。金属的性質が高まるにつれ、2対分布関数における第一ピークが長距離側に非対称になり、かつ第一ミニマムが増大した。この相転移におけるチェーン構造の変化に対応していると解釈される。

論文

EXAFS study on liquid selenium and liquid tellurium under high pressure

片山 芳則; 下村 理; 辻 和彦*

Journal of Non-Crystalline Solids, 250-252(Part2), p.537 - 541, 1999/08

これまでの高圧X線回折実験によって液体セレンの構造が加圧により大きく変わることが知られている。われわれは高圧EXAFS実験を行い、常圧では強いセレン原子間の共有結合が高圧では弱くなることを明らかにした。また、液体セレンは高温高圧下のある境界で電気抵抗が大きく減少することが報告されている。われわれはこの抵抗変化と構造変化の関係を調べるためにEXAFS測定を2.5GPaで室温から950$$^{circ}$$Cまで行った。得られたEXAFS振動は融点前後ではほとんど変化せず、共有結合が融点直上で保たれていることがわかったが、抵抗が減少すると報告されている800$$^{circ}$$C付近から振動が急に減少した。これは金属化と共有結合の変化が同時に起こっていることを示している。さらに、同族のテルルについても高圧下でEXAFS実験を行ったので、その結果について報告する。

論文

Chain structure of liquid and amorphous selenium: tight-binding molecular-dynamics simulation

清水 大志; 蕪木 英雄; 小田 竜樹*; 樋渡 保秋*

Journal of Non-Crystalline Solids, 250-252(2), p.433 - 436, 1999/00

液体及びアモルファスセレンの微視的構造を調べるためにタイトバインディング分子動力学法シミュレーションを行った。プログラムを並列化し、並列計算機HITACHI SR2201を用いて、512粒子の系について数十万ステップのシミュレーションを実行して得られた動径分布関数は、実験と一致している。2面体の分布は0度と100度にピークを持ち、30度で最小となったが、これは、これまでに行われたタイトバインディングモンテカルロ法シミュレーションや、第1原理分子動力学法シミュレーションによる結果と異なっている。

報告書

環境中における長半減期放射性核種の定量法とそのレベルに関する調査研究(III)

not registered

PNC TJ1309 98-001, 161 Pages, 1998/02

PNC-TJ1309-98-001.pdf:5.01MB

本報告は、昨年度に引き続き環境中に存在する核燃料サイクルに深く関連した長半減期放射性核種の分析定量法とそのレベルに関する調査研究結果をとりまとめたものである。本調査研究は1995年度から1997年度の3ケ年間で行われ、最終年度としての本年度は、学会から最新情報を入手すると共に、分析法の妥当性を確認する手法の一つであるクロスチェックを、海底土試料中の$$alpha$$核種分析について実施した。本報告書には、以下の項目の内容が記載されている。(1)環境における放射性核種の挙動(2)放射性核種の分析法(3)学会からの情報収集(4)クロスチェック($$alpha$$核種分析)

報告書

核種移行データベースの開発研究(II)(要約版)

上田 真三*

PNC TJ1211 98-002, 46 Pages, 1998/02

PNC-TJ1211-98-002.pdf:1.18MB

動力炉・核燃料開発事業団では、2000年3月までに性能評価レポートを作成する予定である。本研究は、レポート作成にあたって必要とされる核種移行データベース及び評価用モデルを整備することを目的として平成8年度に引き続き実施したものである。主な実施内容を以下に示す。1.重要元素の核種移行データベースの整備21元素に対し、OH、CO23、Cl、F、SO42、PO43を対象とした溶液中の化学種及び固相のデータ整備及びその国際的専門家のレビューを行った。また、岩石などへの17元素の収着データ及び7元素の拡散データ整備を行った。ベントナイトに関してはPuの収着性及び拡散データベースの整備を行った。2.データベース整備に係わるデータ取得ベントナイト、花崗閃緑岩、凝灰岩を対象にThの収着試験を実施した。またベントナイトを対象にRa、Np、Tc、U、ケイ砂混合ベントナイトを対象にCs、Se、Niの拡散試験を実施した。3.ベントナイトの間隙水水質推定モデルの検討イオン交換モデルにおける吸着化学種の活量補正について評価を行った。また空隙水組成に及ぼす不純物の影響に検討し、空隙水pHに対して方解石、石膏、硫化鉄の存在が影響することを明らかにした。4.コロイドの核種移行に与える影響の評価Hwangらのモデルを確証するためのデータ取得試験を実施するとともに、コロイドの存在が核種移行に与える影響の評価を行った。

報告書

核種移行データベースの開発研究(II)

上田 真三*

PNC TJ1211 98-001, 824 Pages, 1998/02

PNC-TJ1211-98-001.pdf:19.06MB

動力炉・核燃料開発事業団では、2000年3月までに性能評価レポートを作成する予定である。本研究は、レポート作成にあたって必要とされる核種移行データベース及び評価用モデルを整備することを目的として平成8年度に引き続き実施したものである。主な実施内容を以下に示す。1.重要元素の核種移行データベースの整備21元素に対し、OH、CO23、Cl、F、SO42、PO43を対象とした溶液中の化学種及び固相のデータ整備及びその国際的専門家のレビューを行った。また、岩石などへの17元素の収着データ及び7元素の拡散データ整備を行った。ベントナイトに関してはPuの収着性及び拡散データベースの整備を行った。2.データベース整備に係わるデータ取得ベントナイト、花崗閃緑岩、凝灰岩を対象にThの収着試験を実施した。またベントナイトを対象にRa、Np、Tc、U、ケイ砂混合ベントナイトを対象にCs、Se、Niの拡散試験を実施した。3.ベントナイトの間隙水水質推定モデルの検討イオン交換モデルにおける吸着化学種の活量補正について評価を行った。また空隙水組成に及ぼす不純物の影響に検討し、空隙水pHに対して方解石、石膏、硫化鉄の存在が影響することを明らかにした。4.コロイドの核種移行に与える影響の評価Hwangらのモデルを確証するためのデータ取得試験を実施するとともに、コロイドの存在が核種移行に与える影響の評価を行った。

論文

Extended X-ray absorption fine structure study on liquid selenium under pressure

片山 芳則*; 辻 和彦*; 大柳 宏之*; 下村 理*

Journal of Non-Crystalline Solids, 232-234(Part2), p.93 - 98, 1998/00

結晶及び液体セレンのK端のX線吸収を、高エネルギー物理学研究所・放射光実験施設のBL13C実験ステーションに設置したマルチアンビル型プレスを用いて、1023K、7.4GPaまでの高温高圧下で測定した。特に液体セレンのEXAFSスペクトルを4.4、5.8、7.4GPaで測定することに成功した。常圧ではセレンのEXAFS振動は融解に際してほとんど変化しないが、高圧下では振動が顕著に減少することが見いだされた。これは液体セレンの構造が圧力とともに大きく変化することを意味している。セレン原子が2配位結合をしており、結合に長短2種類があると仮定して解析を行ったところ、(1)短い結合の長さは結晶の結合長より短い、(2)長い結合の距離の分布は短いものより大きい、(3)短い結合の割合は圧力とともに減少する、などの結果が得られた。これらの結果を結晶構造の圧力変化と関連づけて議論する。

論文

Structure of liquid selenium and liquid tellurium under pressure

辻 和彦*; 片山 芳則

Physics of Complex Liquids, p.83 - 97, 1998/00

液体セレンと液体テルルの圧力に伴う構造変化が調べられた。キュービック型プレスと放射光を用いて、X線回折と広域X線吸収微細構造(EXAFS)が圧力8GPaまで測定された。液体セレンでは、圧力の上昇とともに、鎖間の原子間距離が縮まり、鎖内の原子間距離に近づく。金属液体セレンでは、短い結合と長い結合という、二つの種類の結合が共存する。短い結合の割合は圧力の増加と伴に少なくなる。これは、共有結合が弱まることや切れることを示す。液体セレンの高圧下での構造は液体テルルの常圧での構造と似ている。これらの結果を、液体セレン,液体テルル,液体セレンテルル合金の圧力,温度と濃度による半導体-金属転移と関連づけて議論する。

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